【榛東村1】江戸末期から明治初期に建てられた養蚕農家の古民家
特徴として、古民家と渡り廊下でつながる2階建ての新宅が併設されている点が挙げられます。
こうした構成から、古民家部分は人を呼び込む事業用途として使用し、新宅部分は住宅として使用することも可能であり、利活用の幅が広い価値ある古民家です。
北群馬郡榛東村に建つこの古民家について、家に残された過去帳をひもといたところ、江戸時代末期から明治時代初期にかけて建築されたものであることが分かってきました。
この家の建築に必要な木材や、一部希少な移築材などを、利根川の流れを利用して山から運び込んだことが記録されています。また、この家は初代の娘婿を迎えるために建てられたことも分かりました。こうした歴史を経て現代まで受け継がれ、現在は5代目が所有しています。
さらに、敷地内には土蔵造りの2階建ての蔵もあります。蔵の中には当時の機織り機も残されていましたが、現在は富岡製糸場のある富岡市の個人に譲渡され、活躍していると聞いています。
庭は現在も丁寧に手入れがされており、シンボルの松や枝垂桜、木蓮などが植えられています。昭和の時代までは、季節の節句に人を招いたり、祝言(結婚式)なども行われていました。

▲築160年ほど 風雪に耐えてきた古民家外観
外観は養蚕農家の2階建ての形式だが、高山社で見られるような、屋根の棟に設けられた空気抜きの小屋根は設置されていない。2階前面に養蚕の荷を出し入れする掃出し窓が並んでいる形状は現在もしっかりと残されている。大屋根の瓦は整備され波打つようなゆがみもほとんどなく、すっきりとした直線を保っている。1階の住居部分はアルミ製玄関建具やアルミサッシに入れ替えられているが、ブロンズ色で統一感がある。

▲古民家の中心となる二間続きの和室
この家では昭和の頃まで、季節の節句や、家同士が縁を結ぶ祝言などが行われてきた。8帖二間の和室は、そうした宴会の場として使われてきたと考えられる。現在も畳はきれいに整備されており、梁や柱はこげ茶色に落ち着いた輝きを放っている。当時の建具もそのまま残されており、ここにいるだけで家の歴史が伝わってくるように感じられる。

▲歴史を感じさせる床の間と飾り棚
二間続きの和室の上座には、磨きのかかった一枚板の床の間と、和の空間を一層引き立てる飾り棚が設えられている。この場所を背にして花婿・花嫁が座り、また季節の節句の際には、一家の主や地元の中心的な人物が座ったと考えると、当時に立ち会っていない私達であっても、その情景が自然と思い浮かばれる。

▲二間続きの和室に見る芸術的なガラス障子戸
南側の広縁にある障子戸を閉めると、当時のまま残された障子戸が一列に並ぶ。しかも中心部にはガラスがはめ込まれている。当時の建具職人による技には、言葉では言い尽くせない魅力があり、まさに芸術品と呼ぶにふさわしい。障子戸を通して差し込む柔らかな光が、二間続きの和室をやさしく照らす。

▲当時の農家を潤わせた2階の養蚕室
少し急な階段を上るとそこには養蚕室が広がる。そこはおよそ67.5帖にも及ぶ一間の大空間。当時の群馬県では養蚕が非常に盛んで、地域経済を大きく支えていた。その結果、県民の暮らしは豊かになり、多様な娯楽や産業が発展したとも言われている。現在は何も置かれていないが、当時はここにお蚕様の棚が所狭しと並び、桑の葉を敷き詰めた光景が広がっていたに違いない。

▲同じ敷地に建つ新宅2階建ての外観
古民家と庭園の景観を損なうことなく、2階建ての和風の新宅が建つ。古民家とは渡り廊下でつながっているため、一旦玄関から外に出て古民家側に行くいう不便さはない。築30年ほどの新宅は、水回りも良好で、これからまだまだ住居として使用することができると思われる。

▲新宅側の二間続きの和室
新宅側も1階が約22坪、2階が14坪の広さがある。このため、二間続きの和室においても十分な空間がある。広縁には大きなサッシが入っており、採光も十分である。畳もきれいに整備され、いつでも入居できる様子が見てうかがえる。

▲新宅の2階にある和室
新宅の2階に上がると、階段前の部屋は和室である。8帖一間に洋タンスと押入が造作で設けられている。寝室としても十分な部屋であり、また来客の寝室としても良い。すぐ隣の廊下にトイレもあり、1階まで下りる必要がないのも良い。

▲新宅の2階洋間寝室
2階の東南の角には洋間10帖がある。フローリングの床であり、大き目のベッドを置いても十分な空間を確保できる。南側にはバルコニーがあり、1.5間の大きな掃出し窓が設けられているため、室内いっぱいに柔らかな光が差し込む。ここでくつろいでいると、この場所が築160年余りの古民家住宅が建つ敷地内であることを忘れてしまうほどである。
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INFORMATION
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所在地 |
北群馬郡榛東村長岡 |
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築年数 |
古民家:推定160年前後 新宅:約30年前後 |
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敷地面積 |
1,456.80㎡(約440.68坪) |
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延べ床面積 |
古民家:266.11㎡ 蔵:66.11㎡ 新宅:118.41㎡ |
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間取り |
古民家:7K 新宅:4DK |
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ガス・電気・水道の有無 |
水道、電気、公共下水、LPGガス |
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接道 |
東道路、西道路、北道路 |
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